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モナコ

ニースから北東へ約18km。背後にアルプス山脈を控えたモナコ公国は、海沿いに約3km、最大幅500mで、国土面積は2平方kmに満たない。
紀元前に古代フェニキア人が入植し、13世紀にはジェノヴァのグリマルディ家が、モナコの主権者となる。幾度かの抗争を経て1861年、グリマルディ家の世襲制君主国として独立した。

ヴァティカン市国に次ぎ、世界で2番目の小国は、安全性を誇る世界屈指の高級リゾート。この名声を保つため、モナコでは徹底した管理態勢が敷かれている。治安維持のため、国内の警察官の6割が、常時、街頭で警備にあたる。万一犯罪が起きても数十秒で現場に急行し、国境封鎖までわずか3分という速さ。
また、町中のゴミはすべて深夜に回収され、旅行者が清掃員の姿を見ることさえない。
高層ビルの屋上には緑地帯の設置が義務づけられ、国全体が公園と称される。
海辺に出れば、捕獲禁止のため楽園を謳歌する魚が近寄ってくる。

講談社「地球旅行」より


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