インド航路を成功させたマヌエル一世の治世、巨万の富を蓄えた国家の財力は建築物にも費やされ、ポルトガル独自のマヌエル様式が生み出された。後期ゴシック様式に合体した装飾様式で、建築空間まで規定するものではないが、実際には装飾の域にとどまらず、元々の建築様式の判別をむずかしくするほどの過剰な装飾を特徴とする。ロープや鎖、海草、貝殻、珊瑚、天球儀、船など海洋をテーマにしたモチーフが多く,またインドや南米の植物、先住民,彼らの宗教なども表現された。
『講談社刊 ヨーロッパの世界遺産』より抜粋
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