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*乗馬日記 ( 51〜60鞍 )

11月3日
51、52鞍
馬は、1時間目はマリオ、2時間目はスカーレット。マリオはスロースターターだからその気にさせるのが大変だけれど、スカーレットはスピードを制御すればいいから楽です。
1時間目の終わりに、久しぶりに綱をつけて駆歩の練習です。馬の胴体を締めつけるとよけいスピードが上がるので気をつけてくださいと注意を受けましたが、パディフィールドで練習したおかげでだいぶ楽に駆歩のリズムに合わせることができました。やはり習うより馴れろか。2拍子の速歩のリズムに比べると駆歩の3拍子は鞍からお尻がはねにくく、馬に乗っているー、という感覚が味わえて楽しい。早く手綱だけで駆歩ができるようになりたい。

2時間目にご一緒だった女性は、クリシモンにいうことをきかせるのが非常に上手。鞭の使い方がうまく、コーチから『クリシモンには鞭を3回入れるといい。』と言われたとかで、私の下手な鞭使いに比べると上手いのなんの。所詮、馬のご機嫌をとっているようでは、誰が主人かわかりません。犬の散歩で犬に引っ張られているようではいけないと、テレビチャンピオンの 『だめ犬しつけ王選手権』で言っていましたが、馬もそれに準ずるものがあると、つくづく考えさせれた次第です。

11月17日
53、54鞍
本日は、ウェスタンライディングクラブロッキーにて乗馬。馬場1鞍と外乗2時間のコースにしました。ここは、自由に乗っていいらしいクラブですが、馬場にて、「ではどうぞ」と言われても、我々はまだ初心者ゆえ勝手に誘導して勝手に乗るということはできません。外乗のほかに馬場を入れたのは、馬場がレッスンだと思っているからで、自由に乗れるほどの腕前ではないのです。
最初に馬はウェスタンで調教されているのかという問いに対し、「調教してません」と答えたとおり、技術が上の人でなければ乗りこなせないような馬があてがわれてしまいました。もし、スモーキーやモンティが初心者向けの馬だとしたら、他の馬は一体どれだけ動かしにくいか想像できません。
なぜなら、なかなか早足になってくれず、馬銜の動きに応じて動くブリティッシュなのか、首に手綱がかかって動くように調教されているウェスタンなのか、非常にわかりにくかったからです。
ここで私は悟りました。初心者でも簡単に乗れるホワイトサドルの馬は、やはりそのようにきちんと調教されているからで、乗り手が勝手に指示を出すのを許しているクラブだと、馬も乗り手からいろいろな指示を出されるので、混乱しているということに。

私の乗ったスモーキーは、なかなか言うことを聞いてくれず、妹が乗ったモンティはさらに言うことをきいてくれません。定跡を進むのもままならず、馬を自由に動かせるようになるのが馬術とはいえ、全く目茶苦茶な動きをする馬に乗っているのは、相当なストレスです。初心者には、きちんと調教している馬をあてがってほしいところ。これでは、乗っていて全然楽しくありません。 私はレジャー乗馬をしに来ているのです。

11月24日
55、56鞍
サンヨーガーデンにて。
今日はいつものコーチではありません。1時間目は何も姿勢のことなど言わなかったのに、2時間目になったらやたらと姿勢にこだわること。後傾で、鞍にお尻で座ると股が痛くならないし正反動もうまくいきます。ところが、コーチは鞍にまたがって股が鞍の一番深いところに来るように乗れと指示するのです。股が擦れて痛くなるからお尻で乗っているのを大目に見て欲しいと言うのに、「だめです。それでは、上達しないし、駆歩で後傾になっていると対処できないでしょ。」という返事で、頑として譲ってはくれません。
私としては、ブリティッシュとウェスタンの中間の乗り方で折り合いをつけているというのに、姿勢にこだわられると、ちっとも楽しくありません。何事も楽しくなければ、お金を出してわざわざする価値があるのでしょうか。

馬房に行くと、馬のプリンちゃんが亡くなり、お線香とお花がバケツに一杯お供えしてありました。人参が喉につかえ、手術したけれど間に合わなかったのだそうです。餌の人参は細長くカットし、丸ごとや丸に近い形にカットしないよう、クラブの入口に張り紙がしてありました。まだ、亡くなるような歳ではないのに、急いで丸飲みしてしまったのでしょうか。冥福をお祈りします。

12月8日
57、58鞍
やはり、ウェスタンはホワイトサドルでなきゃ。来てみると、やはりクォーターホースは乗りやすい。私の馬は栗毛のエース、妹は黒鹿毛のブラッキーです。サラブレッドより顔が短めなのがユーモラスで、体高が低めなところが安心感を与えます。とにかく、ここの馬はよく調教されているので、馬の後ろに回っても蹴られたりしません。普通ではとても考えられないことです。
駆歩に向けての準備段階ということで、馬のスピードが上がっても馬の上でバランスが常にとれるように、馬の動きを妨げることなく、馬の動きに合わせて膝の曲げ延ばしや足首の柔軟さを使うようにと言われました。最終的には、足の位置は体の真下に来るけれど、私たちはまだそこまでのレベルに達していないので、膝を延ばすように足を前にし、速歩の動きに合わせます。鞍からお尻が離れてしまってもいいから、馬の動きに合わせて踵を下にするようにとの指示。
そして、膝で馬体を締めてバランスをとっていると動きについていけないので、膝や股関節を開くようにと、馬に後ろ向きにまたがり足を馬の頭の方に延ばし、股関節を開く練習です。
その後の正反動では、かなり馬の動きを妨げずにお尻も吸いつくようにとは言えずとも、かなり良い線までいきました。妹も、正反動のときの足の動きがわかるようになったのが良かったという感想です。
上達はしたいけれど、そのためには、ある程度頻繁に乗るべきだという概念がくつがえされます。なるほどと思える教え方をしてくれないところには、いくら行っても上手くならないばかりか、馬が言うことを聞いてくれないので、乗馬そのものが嫌になってしまうからです。誰が、楽しくないものにお金を払うか、って感じです。月曜日だというのに他に5人もお客が来て、他とは違う教え方や他では乗れないクォーターホースだということを皆わかってらっしゃいます。
クォーターホースそのものは、他の乗馬クラブでもお目にはかかれますがあてがってはくれず、サラブレッドになってしまいます。なぜでしょう、という問いに、ボスは「初心者用にしているから、10鞍以上乗っている人にはサラブレッドになっちゃうんだよ。」という答え。そうなんでしょうね。駆歩ができるようになるまでこそ、クォーターホースにするべき、というのが私の意見です。
12月29日
59、60鞍
サンヨーガーデンにて、本日は2時間とも馬はスカーレットです。最近、スカーレットに乗ることが結構多いけれど、だからといってスカーレットを自分の指示どおりに乗れるかというと否。あいかわらず、馬なりで、前の馬の後についていく間隔をスカーレット自身が決めてます。前の馬に近づきすぎると自動的にスカーレットの都合で並足になってしまうのを、コーチから注意されるのですが、馬に走る気を与えたままブレーキングするという高等テクニックがなかなかできません。スピードを落とした軽速歩って、簡単そうに見えて結構むずかしい。
それに、馬場では、特に前の馬がいるときは自分の扶助で馬を動かすことはむずかしいことです。前の馬に連れてなんとなく同じように動いていくのは簡単ですが、自分の行かせたいラインに誘導するのはなんて大変なんでしょう。方向とスピード、そして馬の動きに合わせた乗り手の動き。鞍数が増えるのに比例し、馬術の奥の深さを実感します。
そうそう、ホワイトサドルで会得した速歩の正反動での足の動きを使ったら、サラブレッドの動きにもかなり合わせることができました。とはいえ、鞍にお尻が吸いつくようになるのはいつのことか。

コラム■エーグル

御殿場には、富士急ハイランドの跡地に建てられたアウトレットショッピングモールがあります。中には、Aigleなどのアウトドア製品のお店もあるらしいので、ロッキーの帰りに立ちAigleはフランス語でEagleのこと。鷲のマークがついています。あいにく、妹がお目当ての回転寿司は、月曜日だというのに外までくねくねとした待ち列で混んでいます。服などのショップがメインで、レストランは少ないからのようですが、14時半という半端な時刻なのに。結局反対側の餃子屋さんに入りました。
昼食後に、一目散にAigleに直行。エクイアーのゴム長がないかと期待(あっても買うかどうかはわかりませんが)していったのですが、革のショートブーツしか乗馬用の靴はありませんでした。
それでも、私はスタンドカラーになる黄色のフリースのトップを、妹は横縞のTシャツを購入しました。フリースは、アウトレットのわりに、それほど安いとは思えませんでしたが、よくよく見るとポーラーテックで通気性が良く、フリースのお手入れの仕方なる一枚ぺらまでついてきました。
それによると、いままでの私の洗濯の仕方が全く間違っていたことに気がつきました。
1.他のものと一緒にはしない(毛玉がつきやすい)。2.ネットに入れる。3.陰干しにする。ネットに入れ、たった一つだけを洗濯機に入れたところ、洗濯槽の中で片寄ってしまうので脱水できませんでした。ネットに入れるのだけは現実的ではないようです。
ちなみに、アウトレットモールには、エレッセ、リーボック、ヘリーハンセンなどもあります。

コラム■乗馬用レインコート

冷たい雨に濡れるとずい分冷える季節になってきました。前々からコーチに乗馬用のレインコートありますよと聞かされていたので、カタログから注文してみました。ネイビーブルーを注文したはずが、カーキ色だったので、クレームをつけるとネイビーは完売とのこと。でも、意外とカーキ色もいい色なんですよね。
Aigle製のロングで外側はマットな感じの木綿のような感触(木綿ではない)で、内側はつるつるしたコーティングがされ、完全防水です。お尻のところはプリーツが入ったバックベンツ入り。前は、内側のマジックテープで片足ずつ布からはずれないよう固定することができます。Sにしたのに袖はかなり長めでしたが、外側のマジックテープで袖口を絞ることができるので問題なし。
使用後の感想は、「おお、これなら大雨でも濡れるのはかなり防げそう。」ロングのいいところは、太股に当たる雨を防げることです。馬にまたがった足に沿うようにして布でカバーされるので大満足。やはり、そのスポーツに適した道具やウェアが使い心地がいいのは当たり前。
ただし、裏にコーティング生地が入っているせいで、暑い季節には向きません。
このコートを通勤にも着てみました。全然違和感がありません。駅まで50ccバイクで通っているので、雨の日に試してみたのです。自分の太股部分が濡れないのは当たり前ですが、コートの外側は、濡れ濡れです。混んだ電車で隣り合った人に嫌な顔をされないよう、せっせとコートの水滴を拭かなければなりませんでした。
私がバイク用にしているHerryHansenのコートは、水夫用に開発されているので、コートを着たままトントンとジャンプすると、外側についていた水滴は、パラパラと落ちていきます。バイク用にはこちらに軍配が上がります。でも、初めてのクレインでの乗馬時にこれを来たら、初心者用の把手がついた鞍だったせいで、下馬するときにコートがひっかかり宙づりになったんです。


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