ヴァレンサ・ド・ミーニョ
バレンサ・ド・ミーニョに宿泊しようとしたのは、できるだけスペイン国境に近いところにしたいと考えたからです。ポルトからギマランエス、ボン・ジェズスを通り、国境付近でその日の宿に行くのはキロ程からすると、ちょうど良く思えました。私の1日の走行距離は、およそ200キロベース。これ以上多いと、ほとんど1日運転しているような気分になり、移動日、移動日になりかねません。道を間違えず、高速もすっ飛ばしていけばいいのでしょうが、のんびり安全ペースで旅を行こうとすると、そういうわけにいきません。 それにしても、実に辿り着くのがむずかしいポウザーダでした。ポウザーダが、砦の中にあるなんて事前には知らなかったのと、地図を送ってもらえなかったので、広域地図を頼りに探したせいです。スペインのパラドールはパラドールと書かれた道標が点々とあり、それを辿って行けば比較的簡単に見つけることができるのです。ポウザーダも同じ国営宿舎だから看板ぐらいあるだろうとたかをくくっていたら、人に何度も道を聞いてもなかなかわかりませんでした。
かれこれ1時間も道に迷い、Fortaleza の標識と一緒にやっとポウザーダの看板を見つけましたが、その後の看板がない。そのうち、車が1台しか通り抜けできない砦の門に突き当たり、出てくる車を待っているうちに、別の車に後ろにつかれ、その門を通るしかなくなってしまいました。門を入り、人にまたまた道を聞き、そこでやっと砦の中にポウザーダがあるのだと気づきました。
さらに進むと、また2番目の砦の門が出現。いったいポウザーダは、いずこに。砦に入っても、道が二つ以上分かれるたびに人に聞き、着いたのは砦の最奥でした。
しかし、このポウザーダは苦労して行ってみる価値があります。私たちの部屋は、バルコニーからミーニョ川とスペインが見えること、眺望この上なしでした。砦の中も、バールや日用品のお店があり、こじんまりとした小さな町が壁の中にあるといったところで、散策するのになかなか楽しい場所です。道さえ間違わなければ、それをもっと味わうことができたのに、残念。景色を肴にバルコニーで夕食を楽しもうと、閉まりかけているお店を探すのに一生懸命で街の写真を取りそこなったのも残念でした。
Fortaleza は、ポルトガル語で砦のことらしいです。どなたかが、このポウザータに行ってみようとしたら、この言葉を目印に行かれれば必ずたどりつけるでしょう。