オビドス(Castelo)
オビドスの城に泊まるのは、この旅のハイライトのはずでした。城のこの雄姿を見かけたときは、憧れていた城にやっときたんだと、期待にわくわくしました。パラドールやポウザーダという国営の宿舎があると知ったときから、いかにも城らしい外観をしているオビドスの城にいつかは滞在してみたいものだと思っていたのです。城を左側に見ながら狭い門をくぐると、道端に車が何台か止まっています。ポウザーダの宿泊客の車らしいけれど、閉ざされた門の中に駐車場があるはずと、夫に聞きにいってもらいました。
ところが、このポウザーダは駐車場はないとのこと、行き止まりの道に縦列駐車させなければなりません。苦手な縦列駐車でジタバタしていたら、城のレストランにランチを食べにきたお客の男性が、見かねて運転を代わってくれました。あまりに、ぎりぎりに上手に止めるので、出すときに自分でできるかと思ったほど。思わず感激で、拍手してしまいましたが。
城の回りの階段から城壁の上に出ることができるので、チェックインしてから、いざ城壁めぐりに。上から見ると、可愛い家々と車が1台しか通れない狭い小路が見えます。お茶を楽しんでいる人、散策をしている人、のどかで、とても小さな町。オビドスの町は、谷間の真珠といわれているそうです。
Porta da Vilaはオビドスの町の入口にある門。美しいアズレージョで飾られています。私たちは城側から入ったので、初めはこの場所が何なのかわかりませんでした。門をくぐると、こじんまりとしたオビドスの町中と比べて視界が広がり、外の世界と内とを区切っているイメージが強くします。おとぎの国と現在の今の世界を分けているような。
城からぐるっと一周して、また城に戻るのに、そう時間はかかりません。中には、反対側から人が来ると、行き交うのが難儀な場所もあり、どちらが絶壁側を通るか一瞬躊躇してしまいます。高所恐怖症の夫は城の向こうまで行かず、手前で降りてしまいました。
ポウザーダ側からは、建物として見ると、あまり城だという印象はありません。平原側からは、そびえ立つ城が見え、皆そのアングルから写真を撮っています。チェスの駒のような形の塔、私が思い描く城のイメージにぴったりです。
城壁から見た城と家々
城の向こうは平原が続いています
白壁に黄色のアクセントと植物の緑がきれいなオビドスの町
オビドスのメインロード。といっても狭い。
突き当たりを右に曲がると城です。