ホテルプリューレ [2001Michelinには]
ロビーより庭を眺める
プリューレは、アヴィニョンの町の隣町ヴィルヌーヴレザヴィニョンにあります。
アヴィニョンにも心引かれるホテルはありましたが、プリューレの庭が良さそうだったのと、ここにもスターレストランがあるので予約してしまいました。
フィリップ美男王の塔を横目で見ながら町の中に入ると、ホテルに入るはずの小道を通りすぎ、狭い通りを抜けて広場に出てしまいました。
途中で車を止めて地図を検討していると、後ろを走っていた車にいきなり水をバシャッとひっかけられたので、びっくりしました。"のろのろ走った挙げ句、こんな所に止めるな" ということなのでしょうか。窓が閉まっていたからいいようなものの、気分はすっかり暗くなってしまいました。
夫は、「いたずらしただけだよ」というのですが、こんなことをされるいわれはありません。怒鳴りつけられた方がまだましというものです。
スペインでは、ホテルを探すためにゆっくり走っていたり、道を間違えてユーターンしているだけで、クラクションを派手に鳴らされ、窓から身を乗りだし、喧々囂々と怒鳴られたこともありますが、その方がかえって一過性で、陽気だとさえ思えます。
駅の近くを通りすぎ、学校の門の前で、目指すホテルの看板が、目の前に。ぐるぐる回っているうちに、いきなり目の前にホテルが現れたという感じです。
ホテルの駐車場には、鉄格子付きの自動扉がついており、そのことがずい分閉鎖された感じを与えました。町中には駐車する場所があまりないらしく、勝手に入ったら出られないわよ、と言っているようです。
先にホテル内部に入っていった夫は、「レセプションの女性が、長電話をしていて話ができないんだよね。」といいながら外に出てきました。私が一緒に中に入っていっても、未だ係の女性は長電話中です。
お客が待っているのがわかっているのに、少々お待ちくださいも言わずに平気なのは、どうかと思いますね。楽しみにしていたホテルだったのに、急速に期待感が萎んでいきました。
お腹がすいていたし、昼時をはずしてしまいそうだったので、ホテルで昼食です。
まだ、誰もレストランにはいませんでしたので、庭をながめられる席を選びましたが、ランチメニューはありません。
注文は1品だけにしましたが、前菜にフォアグラのムースが出てきました。でも、少し、塩辛かった。
アヴィニョンの町にはタクシーで行くので、ビールが飲めます。
これがスターレストラン ?
夕食で案内された席は、トイレが近く、席からトイレが見えるので、気に入りません。しかし、変更した席は、ナイフ・フォークのストック場所の裏側です。
最初の席の隣の席には先客がいましたが、その席も、キッチンの中のフライパンが丸見えでした(朝食でそこに座ったのでわかりました)。宿泊客のエリアは庭の見える昼食時に座ったエリアではなく、建物の内側になっています(朝食もこのエリアに設定されていた)。
泊まり客はカップルが多く、レストラン客は3人以上のグループが多いので、グループを優先的に窓際にしているようでした。一般的には、泊まり客を優先するホテルが多いはずですが、そうではないホテルもあるんですね。そんな所は、私は嫌いです。
そして、昼食でも食べたフォアグラのムースがまた出てきました。芸がない。
どこかのガイドブックに、"日本人にはちょうどいい分量だ" と書いてありましたが、「えっ、嘘」と思えるほどの量が出てくるに至っては、ミシュラン一つ星といっても、ピンからキリまであるというのが私の感想です。
確か、ミシュランは味だけではなく、サービスや雰囲気も採点しているのではなかったでしょうか。