市庁舎の北欧神話
海側ではなく町側から入ると、両側の壁には北欧神話を題材にした彫刻が飾られています。
最高神オーディンが乗っている8本足の馬、夫はその馬がなぜ8本足なのか興味を引かれたようです。
後から調べてみようと16枚の彫刻と説明を撮って来ました。
こういうときデジカメは記録するのに便利。
左回りに順番に彫刻と説明を写真にしてきたのですが、神話の順番にはなっていないようです。
(固有名詞の読み方はよくわかりませんでした。北欧神話を翻訳されている本によって読み方が違うので、ここでは表示されている綴りをそのまま読んでいます。)
参考:彫刻の下に表示されていた説明文(英文)
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フリッグ(FRIGG)
フリッグ(愛の神)は、オーディンの妻であり、バルデル(光と平和の神)の母である。バルデルは悪夢にうなされ、オーディンは死体を目覚めさせる地下王国ニブルヘイムに行く。バルデルが死にかけているかを知りたかったのだ。ニブルヘイムの広間は光に満ち彼を迎える。その結果、フリッグはありとあらゆる物にバルデルを傷つけないように誓わせた。火、水、鉄、地面、木々、動物や植物、ただ一つ若いヤドリギの芽を除いて。 |
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バルデルの死(THE DEATH OF BALDER)
巨人たちと神々は常に戦っている。ロキは巨人の出だが、オーディンの乳兄弟だ。彼は邪悪で狡猾で、バルデルの死に関係している。他の神々は、何者も彼を傷つけることはできないと安全を信じ、バルデルに矢を投げておもしろがっている。バルデルの異母弟で盲目だがたくましいホッド(戦いの神)は「皆と同じように敬意を評したら」とロキにだまされる。ロキはホッドにヤドリギの矢を与え、バルデルを狙うよう手伝う。こうしてホッドは兄の殺人者となる。 |
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ニドホッグ(NIDHOGG)
ニドホッグはドラゴンのような大蛇だが、世界樹イグドラシルの三番目の根をかみ切ろうとしている。イグドラシルは3方向に根を広げている。一つは巨人ミーメ(記憶)の泉である。ここはかつて起きた全てが映し出され、ミーメの泉は知恵に満ちている。そこには、ミーメの泉を飲む代わりに差し出されたオーディンの片目が沈んでいる。他の根は、ウルドの泉にいっており、三番目はニブルヘイム(死の国)のクヴェルギェルミルに通じており、ニドホッグが邪悪な行為をしている。 |
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フレイとゲルドが会う(FRØY AND GERD MEET)
フレイは、豊穣と作物と平和と繁栄の神で人気がある。ある日、彼はヴァルハラにあるオーディンの玉座リドゥスキャルブに座り世界を眺めていたところ、ヨトゥンハイムにいる女巨人ゲルドを見かける。フレイは彼女に心を動かされ、食べることも飲むことも眠ることもできなくなる。彼は召使のスキルネをゲルドのもとにつかわし、最後にはバーレの森で彼女に会う。 |
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ノルンがイグドラシルに水を注ぐ(THE NORNS PUR WATER ON YGGDRASIL)
ノルンのウルド(過去)、ヴェルダンディ(現在)、スクゥルド(未来)は、運命の女神である。イグドラシルの根の端の一つであるウルドの泉のそばに住んでいる。神々はビフロスト(天と地をつなぐ虹の橋)を渡り、ここで会議する。ノルヌたちは毎日世界樹に水を撒いている。ここから谷に露が落ち、ウルドの泉の上で聖なる木が常緑を保っているのだ。 |
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フレイとスキルネ(FRØY AND SKIRNE)
フレイは、ゲルドへのなみなみならぬ愛を召使のスキルネに打ち明け、彼女に求婚するためにヨトゥンヘイムまで旅するように頼む。スキルネは一つの条件を出す。それは、この危険な旅にフレイの魔法の剣(剣自身の意志があり突き刺すことができる)をもらいたいというものだった。ゲルドはあらゆる贈り物を拒んだが、スキルネが呪文を唱え魔法のルーン文字を刻み脅すと屈伏し、バーレの森で九夜目に会うことを承知する。 |
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トールは山羊を操縦する(TOR IS DRIVEN BY HIS GOATS)
オーディンに続くのはトールで、最も顕著な神である。彼は力持ちでしばしば巨人と戦う。彼の乗る戦車はタングニョストとタングリスネという名の2匹の山羊が引いている。トールの三つの貴重な持ちものは、投げると必ず的に当たり彼の手元に戻るハンマーミョルニル、立派な鉄の手袋、力を増大させるベルトである。
小さな農場が嵐の空模様の中休耕している。トールが戦車で空を横切り、ハンマーを投げると雷が鳴り、稲妻が光る。そして嵐がおさまるとトールの美しい広間ビルスキルネ(晴天)が現れる。 |
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エンブラ(EMBLA)
オーディン、ヘーネ、ロデュル神たちは放浪している。海岸で彼らは『宿命のない』2本の木を見つけ、神々により運命が授けられる。オーディンは魂を、ヘーニルは生命力を、ロデュルは外観を与える。アスク (トネリコ)とエンブラ (楡)は、こうして人類の祖となる。 |
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スレイプネルに乗るオーディン(ODIN ON SLEIPNER)
オーディンは神々の中で最も力があるが、世界中で最速の雄馬8本足のスレイプネルに乗っている。オーディンの槍グングネは、投げつけたもの全てに当たる。腕につけた貴重な腕輪ドラウプネは毎9夜目に8つの腕輪を滴らせる。オーディンの2羽のワタリガラス、フギン(思考)とムニン(記憶)は、毎日世界を飛び回り、主人のもとに知らせをもってくる。彼らはたそがれの森でオーディンを案内している。 |
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ヴィダルが狼フェンリスを征伐する(VIDAR CONQUERS THE WOLF FENRIS)
オーディンの息子であり沈黙の神であるヴィダルは、フェンリス狼を征伐し神々全体の復讐をする。彼は、靴屋が爪先や踵を切り落とした後の革で作った驚くべき靴をはいている。狼の下顎に足を入れ、手で上顎をつかむ。狼は噛みつくことができず、ヴィダルは心臓に剣を突き刺す。 |
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鹿がイグドラシルを食んでいる(DEER GRAZING ON YGGDRASIL)
4頭の鹿が世界樹イグドラシルの緑の葉を食べている。デイン、ドゥヴァリン、デゥネイとデュラトロである。3頭はここでは、「平和、慎重、臆病」のシンボルとして描写されている。 |
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神々の黄昏(WARNING OF RAGNAROK)
恐るべき犬ガルムが地の世界(死の国)の入口を守り、古い世界、ラグナロク(至福の運命、神々の黄昏)の破壊を警告する。3羽の雄鳥がときを告げ、戦いを待つ間を警告する。エージルの金のとさかを持つ雄鳥グリンカンビがオーディンの英雄たちを目ざめさせ、すすけた赤い雄鳥は地下に、赤い雄鳥フィヤラーは巨人の世界に行く。神々、巨人や邪悪な心の群れが戦場ヴィグリッド(世界で最も大きい)やオスコプネ(まだ創造されていない)に満ちあふれる。太陽は消え、フェンリス狼はオーディンを食い尽くし、トールやフレイは戦いで死ぬ。 |
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イグドラシルの鷲(THE EAGLE IN YGGDRASIL)
イグドラシルの枝の上に力のみなぎった鷲が、大きな翼を羽ばたかせ、はるかかなたを見下ろしている。小さなリスのラタトスクは、鷲の言葉をニドホッグに伝えに幹に走り下りる。ニドホッグは世界樹の根をかみ切ろうとしている。 |
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鍛冶屋のヴォルンドの復讐(VOLUND THE SMITH AS VENGEFUL THOUGHTS)
邪悪で欲張りなニドゥッド王はヴォルンドを捕らえ、彼の膝の腱を切り、孤島で高価な宝飾品を造るよう命じる。王はヴォルンドから指輪を盗み、娘のボドヴィルに与えた。指輪が二つに割れ、ボドヴィルは内緒で元に戻してもらうためにヴォルンドに会いに行く。王の二人の息子は鍛冶屋の持つ金に誘惑される。
ヴォルンドは王子たちの頭を切り落とし、頭蓋を銀で装飾し、鉢としてニドゥッド王に送る。歯から作ったブローチをボドヴィルに、目玉を貴重な石として宝飾品にし女王に送る。最後に彼はボドヴィルを侵し、彼女は彼の子供を妊娠する。 |
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白鳥の乙女たち(THE SWAN MAIDENS)
3人のヴァルキュリー たち(戦場で死ぬ戦士たちを選ぶ)が、白鳥のように飛んで来て、美しい乙女たち(アルルンド、スヴァンキット、アルヴィット)に変身する。3人の兄弟たちは、彼女たちを海岸で見つけ結婚する。鍛冶屋のヴォルンドはアルヴィットと結婚する。
7年後白鳥の乙女たちは再び出発し、兄弟たちは探しに行くが、ヴォルンドは家に残り妻が帰って来るのを待っている。 |