成田空港に着き、まずチェックインを済ませようとKLMのカウンターに行くと、ずい分待ち列が長いではありませんか。混んでいる日だなあと並んでいると、何やら通告している看板に気がつきました。
皆の様子が何だか変だなあとは思ってはいたのですが、ボーッとただ並んでいて、その看板のすぐ近くになってやっと、『んん』。
何と、5時間ディレイのお知らせではありませんか。KLMは、アリタリアやエールフランスに比べると時間に対してはきっちりしているという勝手な評価は見事にガラガラ崩れさりました。
他の乗物に比べると、飛行機にトラブルは付き物なんですね。回数の多少はあっても、どこの航空会社でも関係ないのです。はい、しっかり再認識いたしました。

我々は、アムステルダムで乗り換えなので、当然乗り換えの時間に5時間も余裕をみていません。いったいどうしてくれるつもりなのよ、何とかして振り替えてもらおうじゃないの、といささかふてくされながら待つこと3時間以上。
その間、ずっと突っ立ったままです。疲れた。
やっと、カウンターの前に辿り着いたときには、あたふたしたスタッフたちの様子がありありと見えました。毎日ディレイしているのですかと尋ねると、「いいえ、とんでもございません。
機材の調子が悪くなったのです」との答えでした。以前、エアインディアがボンベイからデリーに飛んで来なかったときは、1日ディレイしたのですが、現地ツァースタッフも『よくあることさ』状態でした。一機しかないので、それが帰って来れないと当然ディレイするらしいのです。
それでは、飛ぶ予定の入っていない日になるまで、順繰りにディレイし続けてしまいます。

ようやくJALに振り替えてもらったときには、もう搭乗時刻ぎりぎりになっていました。
せっかく、4時半に起床したというのに、延々と待たされて朝食もとれず、第二ターミナルまで移動する時間もそれほどない状態でした。
やっとJALに乗り込み、アムステルダムでチェコ航空に乗り換え、プラハに到着したときは、何とか今日中には着いたーとほっとしました。

ところが、今度は夫の荷物は出てきましたが、私の荷物が出てきません。
無情にも回るベルトコンベアー。いくら穴があくほど見ても、全然出てくる気配がありません。
気を取り直して、クレームタグに行くと、係は電話をしてくれて、まだ私の荷物はアムステルダムにあり、明日の便でプラハに届くからホテルに送るとのこと。
それにしても、しっかり積み残してくれるわね。何だか嫌な予感がしたのは当たっていた。
それにしても男性の方が荷物はそれほど必要としないでしょうが、私の荷物だけ残すなんて失礼な。
この旅が、最初からつまらないものに思えた初日のことでした。

プラハ城(Pražský hrad)

荷物がホテルまで届けられるまで、次の予定地に出かけるわけにはいきません。
幸い、宿泊していたホテルからは、城までは歩いて行くことができる距離にあったので、半日を使ってプラハ城の見学に出かけました。
霧雨煙る朝のうち、観光客もいたってまばらな状況です。高台から見えるプラハの景色も、煙がかって遠くまで見通すことはできませんでした。